【山口の麦】
日本国内で品種改良により生まれたビール用大麦「サチホゴールデン」の山口県産のみを使用、麦芽エキス分が高い品種で、飲みごたえのある麦感が楽しめます。
ホップは東北地方で栽培される国産品種「IBUKI」のみを使用し、全量国産原料で仕込みました。
ホップのアロマの主張が少なく、ラガーならではの麦の味わいをストレートに味わうビールです。
発酵度が高めでややドライなためホップの苦みがしっかり感じられ、ほのかに麦芽飴のような香りと、ほのかにIBUKIの和柑橘のような香りが漂います。
やや軟水よりの中硬水である山口・鳴滝の天然水は仕込み水としての相性がよく、仕込み水がより山口の麦を引き立てます。
ビールとしての主張は穏やかなため、いろんな料理に合わせやすいビールです。
【山田錦ラガー】
酒造好適米の代表といわれる「山田錦」を糖化工程からふんだんに使用し、酵母は日本酒の酵母のみで発酵させた新しいスタイルです。
山田錦は全量山口県産で、日本酒でも最高クラスの吟醸酒に使われる6割磨きの精米歩合で、米の雑味がなく、より香り高いように仕上げました。
山田錦の個性を高めるためホップのキャラクターは立てず、日本酒の大吟醸の香りを最大限引き出しました。
アルコールは高めですが、日本酒度の高い日本酒のようなやや淡麗な飲み口で、酸味は弱く、日本酒よりも飲みやすいビールです。
ビールとしてはややジューシーな味わいで、ビールとして特徴ある味わいの全てが清酒香によって整えられます。
【萩ゆずエール】
日本唯一のゆずの自生地である山口県萩市のゆずで香り付けしたペールエールです。
大量の皮を自社設計の専用タンク(infusion tank)にて短時間漬け込み、渋みやえぐみを極力抑え、ゆずのさわやかな香りのみを活かしました。
若干感じるホップの苦みがビールの芯となり、飲みごたえと満足感を高めました。
ゆずは日本のボタニカルフレーバーの中でも特に人気が高く、ビールの麦の味とも特に相性が良いため、フルーツエールの中でも特別完成度の高さを感じられます。
ポン酢、ゆず釜などゆずは和食文化を支える代表的柑橘であり、日本人の暮らしの中にゆずは大きく存在しています。和を感じる一杯です。
【ヴァイツェン】
エステリーかつフェノーリックなアロマとフレーバーが支配的で、ウィート由来のまろやかで芳醇な口当たりが楽しめます。
完熟したリンゴのような強いアロマや軽い酸味が感じられ、クローブのようなアロマがビールの質感の全てを整えます。
ホップの苦みは全く感じられないため柔らかな甘味が引き立ち、杯を重ねるごとに個性的な味わいにはまってしまう、2杯3杯と飲み続けられるビールです。
少しぬるめの14℃くらいで味わうと、フルーティーなアロマが開き特に楽しめます。
【ペールエール】
ほのかにモルティな香味を醸すブリティシュエールイーストの個性を生かし、重すぎないボディ感でドリンカビリティの高いエールです。
若ビールにホップを漬け込むドライホッピング製法で、えぐみのないさわやかなアロマを強調しました。
ホップ由来のフルーティかつフローラルな柑橘系アロマが支配的で、モルティーな香味、最後にフルーティな酵母由来のエステル香が低レベルに感じられます。
モルト、アロマ、苦み、甘味等ビールとして全体のバランスに優れており、合わせる食べ物を選ばないビールです。
【スタウト】
乾いた焦げ臭とコーヒーのようなロースト香が支配的で、飲み始めに軽いカラメル香があり、後味に強くローストした大麦によるシャープな苦みが残ります。
スタウトならではの泡持ちの良さも非常にハイレベルで、きれいにリンスされたグラスでは全く泡が切れません。
モルトの濃いコクとほのかな甘みのために濃厚な飲み口ですが、ドライスタウトよりのスムースなアフターテイストで、食中酒としてもおいしくいただけます。
12℃ほどの温度帯ではロースト香の奥にあるナッツのようなアロマが引き立ち、ほのかな甘みと合わさってよりまろやかさが高まり、うまみが長く感じられます。