干場義雅が選ぶ旅の必需品 Travel Story

『FORZA STYLE』編集長として、またファッションディレクターとして
活躍する干場義雅が、旅のストーリーとともに旅の必需品を語ります。

VOL.5 グローブ・トロッターのトローリーケースメンズファッションは極めれば英国製にたどり着く

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干場 義雅監修
『FORZA STYLE』編集長/ファッションディレクター

プロフィール

数々の雑誌の編集者を経て、『LEON』の創刊に参画。「モテるオヤジ」「ちょい不良(ワル)」など一大ブームを作る。その後『OCEANS』を創刊し、副編集長兼クリエイティブディレクターに。フジテレビ『にじいろジーン』、テレビ朝日『グッド!モーニング』、日本テレビ『ヒルナンデス』など、テレビ番組でもおなじみ。船旅を愛する男女誌『Sette Mari(セッテ・マーリ)』の編集長として、また現在は、講談社のウェブマガジン『FORZA STYLE』(http://forzastyle.com)の編集長として活躍。著書に『世界のエリートなら誰でも知っているお洒落の本質』(PHP)、『一流に学ぶ色気と着こなし』(宝島社)、『干場義雅が教える大人カジュアル 究極の私服』(日本文芸社)がある。新聞、テレビ、雑誌、ラジオ、トークショー、イベントなど、その活動はメディアの枠を越えて多岐に及ぶ。

メンズファッションは極めれば英国製にたどり着く

『MA-1』、『モノ・マガジン』、『エスクァイア日本版』、そして『LEON』や『OCEANS』、『SetteMari』、現在、僕が編集長を務めている講談社のウェブマガジン『FORZA STYLE』まで……。20歳の時に編集者になったので、約27年間、さまざまな男性のファッションやライフスタイルについて学んできました。

ストリートカジュアル、モードやラグジュアリーブランド、アメリカ、イギリスやフランス、そして『LEON』の頃に一大ブームになったイタリアものまで、あらゆる国のメンズファッションやメンズスタイルに触れて来た訳ですが……。ここ10年ぐらい、自分の頭の中でずっと引っかかっている言葉があります。
それが「Back to the roots.」。「基本や基礎、原点を見直そう!」ということ。
基礎知識がないのに洋服やさまざまなアイテムを買って素敵になろうと思うのは、運転免許がないのにドライブの予定を立てるようなもの。
お洒落の本質を知ることこそが一番の素敵になる近道であり、王道なわけです。

もともと、自分の性分として、流行って廃れるような「流行(トレンド)もの」に対してあまり興味が無かったのですが、最近はさらにも増して、長い時間を経過しても残っているブランドやモノ、基本や原点、本質的なことに対して興味が湧くようになってきたのです。
となると、メンズファッションやメンズスタイルの原点はどこにあるのか?それは、お洒落オヤジが多いイタリアでもなく、歴史が浅いアメリカでもなく、実は英国なのです!
英国はメンズスタイルの基礎やルールを築き、さまざまなアイテムを作って来た国なのです。言わば、メンズスタイルのルーツ。

スーツやブレザー、トレンチコートにチェスターフィールドコート、ストレートチップシューズにウィングチップシューズ……。挙げればきりがありません。
例えばスーツという言葉は、日本語で背広(せびろ)というのですが……。
背広は、もともとロンドンのテーラーがひしめき合うサヴィル・ローという通りの名前から来ていると言われています。都市では、黒い靴を履き、田舎、カントリーサイドでは、茶色の靴を履く。また、レジメンタルストライプのネクタイは、英国の各連隊に伝わる連帯旗の色を使った斜めのストライプのことを指し、正面から見て右上がりのストライプが英国式と言われているのも、そのひとつ。
あまり知られていませんが、英国、いや大英帝国が作ったファッションのルールやアイテムは数多く、それを基にして世界各地に広まって行ったのです。
だから、ある意味、チャールズ皇太子はメンズファッション業界のトップでもあり、そんな英国の諜報部員を務め、世界の男性たちから憧れの的になっている『007』のジェームズ・ボンドというのは、まさにメンズファッションのスタイルセッターなのであります(架空のお話ではありますが……)。

BACK TO THE ROOTS.

ということで、前置きが少し長くなりましたが……。
今回はそのメンズファッションのルーツでもある英国が生んだ素晴らしい製品をご紹介したいと思います。
それが、「GLOBE-TROTTER(グローブ・トロッター)」のトローリーケースです。
「GLOBE-TROTTER(グローブ・トロッター)」は、内装にある楕円のマークにも書かれている通り、1897年、デヴィッド・ネルキンよって創業されたイギリスのラグジュアリーライフスタイルブランド。
最大の特徴は、ヴァルカン・ファイバーという特殊紙を何層にも重ね樹脂でコーティングしたオーガニックな素材にあります。この堅牢かつ軽量なトラベルケースは、熟練した職人の手により、ひとつひとつ丁寧に作られており、今も少量生産を保っています。頑丈でありながら金属やプラスチックにはない温かみを持ち、使用していくほどに出てくる風合いが、なんといっても魅力のひとつ。
19世紀に誕生して以来、デザインや製造方法を変えず、今の時代まで受け継がれてきた製品なのです。

軽くて丈夫なので、男性はもちろん女性にも人気があります。また、特殊な樹脂加工をした紙を使用しているので、多少の雨でも問題なく使用可能。トローリーケースを包むようにしてベルトが付いている点も安心ですよね。鍵の部分は、鍵穴を横にスライドさせると、ガチャっと留め具がはずれます。留め具を閉めた状態で、鍵穴を90度外側に回転させると、ロックがかかります。鍵をかけるほどでもない時は、そのロックだけで十分。外面だけでなく、内装まで綺麗なのも魅力のひとつです。

航空会社によって機内持ち込みサイズに規定がありますが、最初に買うなら写真で持っている20インチ(58cm × 42cm × 18cm)の機内持ち込みサイズがおすすめ。
カラーは、個人の趣味があるのでお任せしますが、個人的には黒の一択。
なぜなら、黒はメンズファッションの基本でもあり、その他のアイテム、レザーシューズ、バッグ、ベルト、腕時計のベルト、メガネのテンプル、ウールのネクタイで黒を使うことが多いからです。
小物を黒で統一すると、全体の着こなしに統一感が生まれるのです。
ということで、今回は英国を代表する「グローブ・トロッター」のトローリーケースをご紹介しました。

英国では、サヴィル・ローストリートで上等なスーツを仕立て、ジャーミンストリートでシャツを誂え、ニューボンドストリートで小物を揃えるのが紳士の嗜みと言われています。
英国紳士の気分になって、ぜひ「グローブ・トロッター」のトローリーケースを持って旅や出張に出てみてはいかがでしょうか?
ロンドンへ行って本場のパブで、スーツを着て、ビールやウィスキー片手に、フィッシュ&チップスなんて、最高だと思うのですが……。
ぜひ、お試しあれ!

GLOBE-TROTTER
CENTENARY 20インチ トロリーケース

「センテナリー」はグローブ・トロッター誕生 100 周年を記念し、発表された定番コレクション。片面開きで四隅が湾曲していなく完全に四角い ”箱” のため、きっちりと荷物を隙間なく詰め込むことができます。

¥236,500(税込)

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グローブ・トロッター(GLOBE-TROTTER)